2008年10月13日 (月)

MOMA (Museum of Modern Art)

およそ1年半ぶりのニューヨーク出張。市場が混乱しており少し気が重い出張だが、せめて明日から始まる当地での一週間に備えようとMOMA (Museum of Modern Art=近代美術館)へ。

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MOMAを訪れるのも、考えてみれば初めて訪れた15年前以来だろうか?

記憶は定かでないが、確か数年前まではMOMAの営業は他所に移し、この53丁目の美術館は立て直していたと聞いたような。

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5階までの吹き抜けが印象的なビルになっていた。中学生の頃の教科書にも載っているような数々の傑作を集中して見ていると、気分転換できたような気がする。

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入場料20ドルはアメリカにしてはずいぶん高い気がするが、その分の価値はあったと思う。

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変わったところでは、工業製品のデザインの間で、AUのインフォバーなどデザインプロジェクト製品が並んでいたのが印象的であり、日本人として少しうれしくもあった。

明日からまた気合をいれてがんばろう!

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2008年6月 7日 (土)

「異国の丘」を見て

Ikokunooka_300 昭和の歴史三部作ミュージカル「李香蘭」、「異国の丘」、「南十字星」が一挙に再演されているが、そのうちの一つ。劇団四季、浅利慶太作品。先日、「Wicked」を見に行った時にこの一挙公演を知ったのだが、李香蘭は仕事で忙殺されている内に終演になったため、今回は第二作「異国の丘」を見に行った。

名家の御曹司の九重秀隆がソ連によるシベリア抑留の憂き目に会い、極寒の地で死を迎える話。主人公の九重秀隆のモデルは、日中戦争時の首相、近衛文麿の長男、文隆。実際にシベリアに抑留され帰国できずに亡くなったとのことである。

華麗な貴公子がどうしてそのような目に合ったのか?シベリア抑留でどんなことが起きていたのか?史実とフィクションが混ざりながらその悲劇が語られていく。という内容。

開演後、序幕からすごい舞台だなと思っていただが、正直、1幕目の途中は、秀隆の留学中のダンスパーティーシーンで日本人が金髪かつらをつけて踊っているなど、滑稽な印象が強くてかなりテンションが低下した。しかし、2幕目に入ってからは、舞台に目が釘付けになり、涙は出るは感動するわで大変だった。日本人として、戦争を知らない身として、見に行って本当に良かった。

Showa3bu_300私にとっては、日本史の単語に過ぎなかった「シベリア抑留」という史実を知るきっかけとなった。60万人もの日本人が第二次世界大戦後ソ連に抑留されて、極寒の地で衣食住もままならない環境下で過酷な重労働を強いられ、うち6万人が帰国できずに命を落している。そして、日本への帰国事業は10年以上も続いたとのことである。

「異国の丘」というのはそんな抑留された人々の間で実際に歌われ伝えられた歌であるとのこと。

戦争中の悲劇については色々な所で語られることが多いように感じるが、戦争が終わり、復興と平和への道を歩き出した日本史の中でそんな事実があったのかと思い知らされた作品であった。

今回のパンフレットの浅利慶太の解説を読むと、浅利自身が全ての戦争を否定してはいないとわざわざ書いているが、同時に、

例えどんな崇高な目的があったとしても、戦争は民衆の、国民の凄まじい犠牲を伴って戦われるということである。

としている。このため、戦争を決断する人はこのことを深く心に刻まなくてはならないとしている。もちろん、政治家だけでなく、メディアをはじめ、国民全ての人が責任を問われる。

その上で昭和の大戦争については、当時の指導者たちにそれだけの認識、覚悟があったのかと疑問を投げかけている。私も、当時の関東軍を中心とした軍部は言わずもがな、政治家、戦争への世論をかき立てたメディアなどの事態認識の甘さや「行きがかり」を止める理性や勇気の無さがあったと思わざるを得ない。

結果、多くの民衆が徴兵され、勝ち目のない戦争を戦い、戦後もこうしたシベリア抑留という悲劇を生んだのであろう。国民の凄まじい犠牲のほんの一例が本作のエピソードなのだろう。本作のクライマックスを見るとそんな思いにさせられる。

P1100664_250 これまで、こうしたメッセージ性の強い演劇は見たことがなかったが、小説や映画よりも生で演じる演劇の訴える力の強さを実感した。戦争が終わってから60年以上が経ち、日本の戦争の悲劇が風化しつつあるが、舞台という場での疑似体験は私にとって貴重なものになった。

観客の年齢層は幅広く、20代前半から、80代くらいの高齢の方々まで、きっと思い思いの感想を持ったことだろう。

橋本元首相も涙を流して本作品を見たとのことである。戦争遺族問題は忘れられてはならないことだし、こうした作品を見ると、国際政治と純粋に戦没者に対する気持ちの間で靖国参拝を政治家が揺れる気持ちも大変理解できる。それにしても、捕虜との名目で連れ去られ、国際条約に反する奴隷の様な扱いを受けて6万人もの日本人がシベリアで死んでいるに関わらず、ロシア政府への謝罪要求はうやむやになっているという。こうした点も疑問にもってしまった。

昭和の歴史三部作は、次は来月の南十字星である。こちらもぜひ見に行きたい。

- 本日の主な出演者 -
九重秀隆: 荒川 務
宋愛玲: 佐渡 寧子
劉玄: 青山 祐士
神田: 深水 彰彦

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2008年4月19日 (土)

「WICKED~誰も知らない、もう一つのオズの物語」を見て

Dsc_2467_250 ブロードウェイミュージカル「WICKED」の劇団四季版をカレッタ汐留に見に行ってきた。サブタイトルの「誰も知らない、もう一つのオズの物語」にある通り、「オズの魔法使い」のプロローグと言える外伝である。そして、グレゴリー・マグワイアの小説「オズの魔女記」が原作になっているそうだ。

ドロシーが竜巻で飛ばされたオズの国には良い魔女と悪い魔女がいた。ドロシーは悪い魔女をやっつける訳だが、悪い魔女はなぜ悪い魔女なのか?本当に単純に「悪い」魔女なのか?と言ったことが語られている。うまいところに目をつけたなぁと思う。

ただ、ストーリーは正直言って、学芸会に毛の生えたようなものだった。特に第一幕は、あまり面白い展開もなく、見ていて若干辛かった。第二幕に入ると、物語も展開し始めるのだが、それでも「は~、なるほどね!」と思う程度で終わってしまった。

アメリカ人にとっては国民的な物語である「オズの魔法使い」と言っても、日本人の私には大した思い入れがないせいだろうか?こうした物語を見るには年を取り過ぎているせいかも知れない。おそらくその両方だろうと思う。

パンフレットにも書かれているが、ブロードウェイではティーンエージの女の子から圧倒的な支持があるそうだ。納得がいく…。これまたなるほどである。

しかし、音楽は素晴らしかった。曲は、第一幕の最終曲「Defying Gravity」(重力に逆らって(と訳せばよいのか?))が一番印象に残った。このミュージカルのテレビCMにもなっているあの曲である。

P1100580_300_2 俳優さん達の歌も大変上手なので、安心して聞きほれることができた。特に、主役の人達の歌には感心し、中でも、緑色の肌の悪い魔女エルファバの歌声が印象に残った。

終わった後は、この作品のイメージカラーの緑にちなんで(?)、同カレッタ汐留の地下1階にある茶寮 都路里(つじり)の抹茶ソフトクリームを。京都のほろ苦い味が美味しかった。

「オズの魔法使い」のあらすじをうろ覚えの人は、この作品を見る前に、復習することをお薦めします。

- 本日の主な出演者 -
グリンダ: 苫田 亜沙子
エルファバ: 樋口 麻美
ネッサローズ: 山本 貴永
マダム・モリブル: 武 木綿子
フィエロ: 前田 貞一郎

素晴らしい歌と演技ありがとうございました。

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2007年12月15日 (土)

「BLUE MAN GROUP IN TOKYO」を見て

幸運にもチケットが手に入ったので、足を運んでみた。

劇場は、六本木ヒルズそば、芋洗坂にあるインボイス劇場。BLUE MAN GROUPのための専用劇場とのこと。

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インボイス劇場(港区六本木5-11-12)

劇場に入ってようやく思い出したのだが、この作品は10年近くの昔に、アメリカで見たことがあった。ただ、そのころのあいまいな記憶と比べても、今回のショーは大きく違っていて新鮮な驚きがあった。

無口でミステリアス、そしてコミカルな彼らが、想像を超えるバカバカしくも高度なパフォーマンスを展開。「ブルーマングループ」オリジナルの楽器による超絶サウンドと観客を巻き込むパフォーマンス、その見たことも聴いたこともないステージは、客席を興奮に包み込む。「ミュージック」「アート」「コメディ」を融合させた圧倒的なブルーマンのステージ

とはチラシに書かれた紹介文だが、まさにこの通りである。かつて、前衛的な肉体での芸術表現を表す言葉として「パフォーマンス」という語がよく使われた。まさにそう言った内容である。

今回、私が驚いたのは、以前見た時とは時間が経過し、場所も日本に移った。この変化がきちんとショーに反映されていることであった。

ネット社会になったからこそのネタ、日本人でないと分かりにくいネタ。そして、使われる言葉は全て日本語。

カーテンコールで出てきたスタッフも大半が日本人だったので、プロデューサーでも日本人が加わっているのだと思う。

こうした人達は、日本に来るにしても、スタッフは現地から連れてきた人で固め、自分達のネタを披露するという先入観があったので、ブルーマン達の異文化を受け入れようという懐の広さに関心した。

そんな風に色々な新しいネタを取り入れつつ、肝心な所は昔見たときと変わらずに、「あー、確かにこれがブルーマンだなぁ」と思い起こされた。

アドリブで場当たり的に観客や視聴者を笑わせ、次の瞬間には消費されていくだけの安モノの笑いとは全く違った、上質なショーを独特の表現と迫力ある音楽で楽しませてもらった。このように何年もかけて一つのステージを変幻させながら上演させていくのは、落語など伝統芸能に近いのかも知れない、などと勝手に思ったりもした。

今回は、ポンチョシートという前方の席で見ることができた。舞台上で使われる塗料が飛んできてもよいように、無料のポンチョが支給される席である。ポンチョを着てという臨場感を味わいながら、パフォーマンスを間近で見ることもできた。

これは上質な100分である。もし、チケットを買えるのなら強くおすすめ。

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ショーが終わってから、劇場外で気楽に写真撮影に応じているブルーマン。

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2006年1月13日 (金)

シルク・ド・ソレイユ 「O(オー)」

O ラスベガス滞在中、金曜の夜だけ時間ができたので、日本でもアレグリア1、2、キダムなどで有名なシルク・ド・ソレイユ(Cirque du Soleil)の"O(オー)"を見に行った。

一人だったのが幸いしたのか(寂しいものだが…)、前日だと言うのに前から4列目ほぼ真ん中の良い席のチケットが取れた。宿泊していたBellagio Hotelの劇場に足を運ぶと、キャンセル待ちでチケットを買い求めたい客が列をなしていた。ラスベガスで一番人気のあるショーの一つということは確かのようである。シルク・ド・ソレイユの作品はこれまで見たことがないので、他の作品と比べてどうだったかは言えないが、私の感想は「まずまず良かった!お勧め」。

"O"の紹介は前にテレビの海外レポート番組で見たことがあったが、幕が開いて最初に感じたことは、ステージが「広い!」ということと、そのステージのほぼ全てに当たるプールが「デカーッ!」ということである。

シルク・ド・ソレイユ作品はアクロバチックなアクションと幻想的なコスチューム、ステージが特徴なのだと思う。本作品もシンクロナイズドスイミングと高飛び込み、空中ブランコが迫力のあるアクションを構成しており、コスチューム、ステージ、音楽もゴシック&ファンタジーという独特の世界観を持ったものだった。

ミュージカルなどとの違いは、台詞がないのでストーリーを追いながら感動するというタイプではなく、「目と耳で感じて心で感動すべし」というタイプのものである。

空中高く10数メートルに吊り上げられた人が突然プールに飛び込んだり、軟体動物のように体が柔らかい人の信じられないようなポーズに驚かされたり。また、プールの底はかなりの高速で上下するようになっており、突然床になったり、気がつくと10数メートルから飛び込めるような深いプールになったり。プールの大きさも自在に変わってしまうようである。

河邊美穂さんという日本人(実は、アトランタ五輪のシンクロナイズド・スイミング選手)が出演しているとパンフレットにも書いてあったので、「誰がそうか分かるかな?」と上演前は思っていたのだが、始まるとすっかり忘れてショーに見入ってしまった。見終わった後には感動も残った。

ラスベガスに行く人には奨められるショーである。$150、$125、$99、$93.5のチケットがあるが、できれば$150の良い席で。私が見た4番目よりも前の席なら「水飛沫が飛んでくるのでは?!」という緊張感もあるので、時差ぼけで眠くなったりしにくいのでは?

ちなみに、タイトルの「オー」とはフランス語のEau(水)のことだそうである。また、ラスベガスではシルク・ド・ソレイユは他にも3つのショーをやっている。KÀ (MGM Grand Hotel)、Mystère (Treasure Island Hotel)、Zumanity (New York, New York Hotel)であるが、全て当地で10余りのホテルを経営するMGM MIRAGEのホテルである。カジノ目的で来ても、家族サービスにシルク・ド・ソレイユでみんなハッピーということか?うまいものである。

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