2008年1月28日 (月)

お掃除ロボットのルンバ君

家事の中で何を他人任せにしたいか?掃除と洗濯の2つがまず思い浮かぶ。

中でも掃除は徹底的にきれいにすると言うのでなければ、ぜひとも誰かにやって欲しい。お手伝いさんを雇ってもよいが、信用できる人を探すのは大変。という訳で、注目のお掃除ロボットが家にやってきた。

買ったのは、米iRobot(アイロボット)社の「ルンバ530」。なかなか優れモノである。

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箱を開けて入っているのは、本体(写真右上)、充電器(ACアダプター付、写真左下)、お掃除ロボットの進入禁止区域を作るためのバーチャルウォール(2個、写真左上)、お手入れツール(写真右下)、交換用フィルター(写真下)。

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充電器は上の写真の通り。意外に小さい印象である。

使うのは簡単。

充電器に本体を載せて、充電完了したら、スイッチを押すだけ。電子音をさせて起動してから、普通の掃除機に比べて小さい音で色んなところにぶつかりながら、がんばって掃除を進めてくれる。

ぶつかる部分はバンパーのようになっているので、家具や壁にはそれほど衝撃はないようだ。ぶつかると方向転換して進んでいく。ただ、かと言って、障害物の無い場所は直進するかというとそうでもなく、たまに曲がったり回ったりしているよう(少し可愛いらしい)。

また、多少の障害物は乗り越えて、ゴミを求めて進んでくれる。

ボディは丸い形をしているが、本体からはみ出す形でブラシが活動するので、部屋の角もある程度はきれいにできるよう。

ただし、お店で説明された通り、ゴミの吸引力はそれほど強くはない。その代わりに、同じ場所を何度も通過するようにプログラミングされているようで、部屋全体がある程度きれいになっていくというイメージ。

普通の掃除機は捨てて、ロボットに全て任せようというのはちょっと無理かも知れない。しかし、外出中などに勝手に動いてくれて、目だったゴミは吸い取ってくれるというのはありがたい。

一時間程度で清掃が終了すると、今度は勝手に充電器に戻って充電を始める。可愛いやつである。ちなみに内部にたまったゴミは、ちゃんと捨ててあげなくてはいけない。やはり全自動と言うのは無理か…(笑。

しかし、週のうちに掃除する回数は確実に減らせそうである。8万円弱という金額は掃除機にしてはかなりの割高だが、文句を言わずに掃除を代行してくれるロボットだと思えば、かなりの満足感が得られる。

電気代も気になるところだが、宣伝文句によれば、一時間1円程度とのこと。多少、眉唾にも感じるが、いずれにせよ、それほど電力消費は大きくなさそうである。

普通の家の床ならたいてい掃除してくれるようだが、説明書によると、毛足の長い(約2cmを越える)カーペット、ふとん、マット、ベッドなどの上では故障しやすいとのこと。また、幅38cm以下、高さ10cm以下の所には入っていけないとのこと。

四本脚の椅子の下など、きちんと掃除してくれるか不安だったが、何度か脚にぶつかった後、うまく進入し掃除してくれていた。

それと、ロボットは障害物に当たってから方向転換するようなので、不安定な場所に花瓶を置いておくと、ロボットがぶつかった衝撃(と言ってもそれほどではないが)で倒れて壊れる可能性もある。そういう場合には、同梱のバーチャルウォール(進入禁止場所を指定するコーンのような器具、乾電池式)が活躍してくれそうだ。

ちなみに公式ホームページによれば、アイロボット社は、地球外探査用、軍事用探査(地雷探査、偵察)、ピラミッド探査用などのロボットを開発しているとのこと。また、多目的ロボットは911テロ時に世界貿易センタービルの瓦礫の中でも作業に従事したとのことである。家庭用お掃除ロボットは、ロボットにしては価格からしてもかなりのローエンド品なのだろうが、「きっとすごい技術が入っているんだろうなぁ」、とこれからの活躍も期待したい。

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2007年10月 3日 (水)

「CEATEC JAPAN 2007」~薄型テレビは超薄型へ

P1090180_250 CEATECは2000年に今の形(以前はエレクトロニクスショーとCOM JAPANに分かれて開催されていたのが統合)になったが、以来、海外出張で日本にいない時を除き、毎年足を運んでいる。いつも10月に幕張メッセで行われているが、今年は10月2日~6日の5日間、各日10:00~17:00の開催である。

アジア最大のエレクトロニクスショーで、今年は895のメーカーと団体が参加しており、過去最大規模とのこと。ショーの展示は、電子部品・半導体等と家電を中心とした製品の2つに分かれるが、どうしてもまずは製品に目が行ってしまう。

製品部門の中心は、ここ数年は大型テレビである。昨年は、東芝・キャノンのSEDの画像の圧倒的な美しさが話題の中心だったが、製品計画が頓挫してしまったので今年はSEDはなし。利益をあげるのは簡単ではないだろうと思っていたが、自発光のハイエンドテレビいう製品コンセプトには大変興味があったので残念。

これまでの薄型テレビは、大型化の流れに続いて、最近では高画質化が主流であった。大型化では今回も松下が103インチPDP、シャープが108インチ液晶テレビをいずれも世界最大として展示していたが、100インチ以上の大きさに慣れてきたせいか真新しさはあまりなかった。また、さらなる高画質化も一般の消費者にはどのくらいの違いを認めてもらえるかはよく分からなかった。

今年のテレビ展示の特徴はなんと言っても超薄型化である。分かりやすく、「すごい!」という素直な驚きを感じた

P1090206_250 シャープ

先日発表した厚さ20ミリのテレビ(52インチ)に目を引かれた。

重量は約25kgで本当に壁にかけられるとのこと。コントラストは10万:1、年間消費電力140kWh/年など、先端技術を集め、2010年3月までに稼動するとされている10世代の堺工場で生産されるとのこと。

今回のモデルではチューナーが内蔵されているとしている一部マスコミ報道があるようだが、私が聞いたところでは、チューナーは独立しており、ミリ波でディスプレイに信号を飛ばしているとのことだった。

P1090228_250 また、計画中の堺工場の液晶ラインで使われる10世代のガラス基板も展示されていた。

写真の通り、2,850ミリ x 3,050ミリの巨大ガラスである。42インチなら15枚、57インチなら8枚、65インチでも6枚のパネルを取ることができるとのこと。

また、堺工場は、甲子園球場が約32個入る大きさとのことで、想像すらしずらいほどの巨大工場である。

この新工場では、他に薄膜太陽電池の生産もするとのことで、こちらも巨大な規模になりそうである。まるで、造船所で戦艦大和でも作っているのだろうかというくらいの感覚である。

この工場については、再来年(2009年)のCEATECまでにはもっとさまざまなことが発表されているのだろう。楽しみである。

P1090226_250 日立製作所

PDPを大型テレビの主要技術にしているせいもあり、シャープの52インチよりずっと小さい32インチで超薄型テレビを参考出品していた。

やはり、チューナーはついておらず、ディスプレイとしての出品であった。

薄さはシャープを1ミリ下回る19ミリ。また、発売時期は2009年度以降ということで、シャープより少し早い2009年発売にも含みを持たせている印象を持った。

観客数を絞るために、列に約10分並ばされたが、他社のものは容易に見られるため、こんな風に待たせる必要もないのでは?との感想を持った。

P1090216_250 日本ビクター

松下グループから紆余曲折してケンウッド傘下へと経営上の大きな変化があったに関わらず、さまざまな展示があり、会社のがんばりがうかがえた。超薄型テレビは意外と目立たない感じに展示されていた。

しかし、意外とよく出来ている印象。42インチで薄さは3.7センチであるが、これはチューナーも内蔵されてのもの。しかも来年3月には欧州から発売するとのこと。

以前は、リアプロジェクションテレビで良い製品を出していたビクターだが、リアプロ市場の縮小に伴い、液晶をより強化するようになるのだろうか?

プロジェクターの技術は今回はフロントプロジェクターの新製品DLA-HD100(84万円!)の画像の美しさに発揮されていた。暗室でのデモを拝見したが、ビクターの音響技術と相まってさながら映画館で作品を見ているかのようだった。

ソニー

液晶テレビで目を引くのは、70インチのLEDバックライトテレビ。液晶パネルのバックライトは通常、冷陰極管というものを使用するが、この製品ではLED(発光ダイオード)を利用している。

LEDは次世代のバックライトと言われて久しいが、本格実用化の時期が近づいているように感じた。ただし、今回の70インチテレビの価格は400万円(!)である。アラブの大金持ちなどが顧客の中心になるのだろうか?

P1090189_250 今回のソニーの目玉は世界初の有機ELテレビである。

最薄部3ミリという薄さにはやはり驚かされる。また応答速度も速く、画像も美しい。ソニーの有機ELテレビは確か1999年頃から見ているが、「いよいよ商品化か!」という時の流れも感じた。

しかし、価格は11万円、寿命は3万時間、大きさもまだ大型は難しいなどまだまだ課題がある。

サンプル出品で27インチの有機ELテレビがあった。これも大変キレイで薄い。全く驚きである。しかし、寿命に加え、量産化技術確立という課題もあり、商品化の時期は今のところ不明である。

液晶テレビの雄、シャープの片山社長は、薄型テレビ普及後の次のドライバーは薄型化、壁掛けテレビであると言っている。そうした意味では有機ELのスペックは理想的である。問題は前掲の、大型化、超寿命化、低コスト化である。これらが解決するにはまだまだ時間がかかりそうな印象を持ったが、長期的には楽しみな技術である。

会場で会った知人のうち数人は、早速購入を決めたとのことだったが、どこに置いて何を見るか私はあまり具体的なイメージを持てなかった。私の家のテレビはいまだにブラウン管なので、まずは「普通の」薄型テレビが欲しい。

松下電器産業

液晶会社が超薄型テレビをアピールする中、今年の松下のブースは少し迫力に欠けていた。テレビではPDP、LCDともに高画質化のアピールをしていたが、一般顧客がどの程度魅力を感じるかは少し疑問だった。

それ以外の展示では、LUMIXの初級機、PCから乗馬フィットネス機器まで、松下らしい多様な商品群を数多く展示していた。

民生電器部門出身の大坪社長の指揮の下、来年に向けてどんな商品展開をしてくるのか?楽しみである。

パイオニア

P1090197_250 先日、シャープとの資本提携を発表したばかりのパイオニアのブースは、シャープの隣にあった。まさか、提携を前提に隣り合わせるなどということはありえないが、やはり縁があったのだろうか?

松下同様、今年はPDPのさらなる高画質化に焦点を当てており、インパクトは小さかった。

ただし、シャープにとっての提携メリットの一つ、スピーカー技術と自動車業界への足がかりという見方で、テレビ以外の展示(音質、カーナビ等)を見るとこれからの方向性を示しているようでもあり、やや面白かった。

CEATECは日本市場向けのショーなので、欧米で力のある韓国・台湾企業の出品は少ない。できれば、三星、LGなどの製品も見たかった。

薄型テレビ市場はアジアメーカーの参入で競争が熾烈になっている。値下がりが急で、各メーカーが躍起になって差別化に努め、利益確保をしようとしてきた。大型化、高画質化、そして今回の超薄型がそれにあたる。

今回の超薄型は、違いが分かりやすいので、ある程度の差別化にはなりそうである。しかし、やがては韓国メーカー、その他ノンブランドメーカーも同じような製品を発売するだろう。そうすると、結局はまた厳しい値下がり競争になってしまう。

これまではその結果として、パイオニアや日本ビクターの経営が厳しい状態におかれ、再編への流れとなってきた。日本の電機メーカーの数はあまりに多いので、こうした再編の動きは必要であると思う。

これまでと同様、厳しい世界のテレビ市場で生き残っていくには、差別化された商品をとにかく他社より早く全世界で発売して高シェアをにぎり、なるべく早く投資回収は図ることである。

薄型化の技術については、各社ともあまり多くを語らない。他社に知られて技術がアジアメーカーに流出するのを極端に恐れているようである。確かにそのくらいの慎重さは必要なのであろう。

日本人としては、ぜひともガンバってもらいたいものである。

番外編

P1090265_250 毎年、楽しみにしている村田製作所のムラタセイサク君。同社が誇るさまざまな技術を盛り込んで、涼しい顔で自転車を乗りこなすかわいいロボットである。うまくバランスを取って、自転車に乗りながら静止すらできる優秀さなのである。

CEATECでの人気は高く、1時間おきに開催されるデモは黒だかりの人垣ができていた。

今年も細い坂をゆっくりと登りきったり、飛び出してきた車に衝突しないで止まったりと、さまざまな技を見せてくれた。

と、同時に同社の様々な技術の紹介もしてくれた。確か、昨年も出展されていたワイヤレス充電が印象的だった。携帯電話などにワイヤレスで充電できる仕組みなので、アダプターの形を問わず、ホテルの部屋などで機種を問わず何でも充電できるようになる。これは本当にすぐれものの技術だと思う。早く商品化してもらいたい。

もう一つ目を引いたのは、日産自動車など自動車メーカーの出展である。自動車もエレクトロニクス化がどんどん進んでいることの証左と言えそうだ。帰りがけに、「印象に残った商品はと…」と思い出していたら、その一つに、今日発表になったばかりで展示されていたスカイラインクーペを思い出した。そうか、新車のうまいプロモーションでもあったわけか…。

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